卒酒会 ステージ6. アルコールのトリック

城西病院では平成20年度より当院独自の認知行動療法プログラムをアルコール依存症の患者様を対象に毎金曜日にⅠクール全12回で実施しています。
ステージ1「習慣を変える」から始まり、全ステージを通してアルコール依存症になる理由や、そこに起因する自分自身の問題点を洗い出し、これからの人生を自分自身で考えてもらうプログラムとなっています。
卒酒会は入院患者様だけでなく、退院された患者様も参加され、発言しあい互いに刺激し合える場となっています。

卒酒会での内容を担当スタッフより毎週ブログ更新しています。

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本日も当院建て替え工事に伴い、狭い会議室のなかに多数のメンバーさんにお集まり頂きました。ご迷惑をおかけしております。

さて前回の宿題から、どのような飲み方をしていたか?問題や葛藤についてどのように対処しているか?それぞれ発表してもらいました。飲み方については2者のパターンがあるようです。一つ目はお酒が好きで飲みたくて飲みたくて若い頃から飲み続けて来たという方と、二つ目はお酒は元々好きではないが嫌なことがあったり、逃避したい気分で飲み続けて来た。それから付き合いの上でどうしても飲まざるを得なくなり飲み続けて来たという方がありました。しかし本当に嫌なことがあったり、逃げたい気持ちで飲んで果たして解消されたのでしょうか?また付き合い上で飲んでその付き合いはスムーズに行ったのでしょうか?本ステージであるアルコールのトリックにはこうあります。酒はメーカーやCMなどのさまざまな場面に印象付づけて、美味しいと思わせている。飲みやすいように口当たりのいいものを混ぜている。ストレス解消になると思わせている。飲酒の利点と歌い、私たちは洗脳されているだけではないでしょうか?実の所はというと、アルコールという物質は毒を薄めている飲み物であり、発ガン性があります。また感覚や神経を麻痺させているだけで醒めれば虚しさだけが残りストレス解消にはなりません。別の角度では社会問題として、飲酒運転や不慮の事故を生み出し、全然ひとびとのためにはなりません。このように企業や一部の利権者によるアルコールのトリックについても考えて参りましょう。酒税が入るとじゃないかという考え方もあると思いますが、酒税をはるかに上回る社会保険料の支出や社会全体が被る損害の方がはるかに大きいのが現実です。

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